これからどうなる?所得税①

先月、日本税理士会連合会の税制審議会から「個人所得課税における控除方式と負担調整のあり方について」という答申が発表されました。

あくまで答申ですので確定事項ではありませんが、今後の方向性などを考える上では重要な資料です。

今回は、所得税は今後どうなって行くのか、答申の内容をまとめてみます。

 

  • 給与所得控除って?

サラリーマンや学生バイト、パートの主婦夫、フリーターなど、影響する人が多い論点だと思います。

給与所得控除とは、サラリーマンの概算経費とも言われる性質のもので、実際に使ったかに関わらず、一定額を所得から控除するものです。

自分の給与所得控除がいくらか分からないという人も多いと思いますが、会社に勤めて生活をしている方は、まず自分の給与所得控除がいくらか計算してみましょう。

給与等の収入金額
(給与所得の源泉徴収票の支払金額)
給与所得控除額
1,800,000円以下 収入金額×40%
650,000円に満たない場合には650,000円
1,800,000円超 3,600,000円以下 収入金額×30%+180,000円
3,600,000円超 6,600,000円以下 収入金額×20%+540,000円
6,600,000円超 10,000,000円以下 収入金額×10%+1,200,000円
10,000,000円超 2,200,000円(上限)

例えば、年収400万円の人では、400万円×20%+54万円=134万円となります。

 

  • 給与所得控除の縮小は決定的?

さて、この給与所得控除ですが、答申では、

給与所得者の平均年収 632 万円に係る勤務関連経費の額は 25.2万円、年収最上位の者の平均年収 1,030 万円に係る勤務関連経費の額は 39.8 万円とな っており、収入金額に対する支出経費の割合は約4%である」

として、実際には大して使ってないだろと指摘しています。

その上で、「控除額は、給与所得者の実際の必要経費の実態を踏まえた水準とすることが適当である」と述べられています。

仮に、答申の通り4%を給与所得控除とすると、年収400万円の人は16万円となり、いまの134万円からは雲泥の差になってしまいます。

ここまで極端に減らさないにしても、この答申通りの方向に進めば、給与所得控除の縮小=サラリーマンは増という事になります。

「取りやすいところから取る」という風潮からすると、個人的にはサラリーマンへの更なる増税は不可避だと思います。

 

  • 理論的には正しいものの…

個人事業主と違い、サラリーマンは会社から備品が支給されるものもあるため、多くの場合は実際に負担した経費よりも給与所得控除の方が多くなると思います。

そう考えると理論的には正しい方向性ですが、もっと取るべき人はいるでしょう、と思ったりはします。

少なくとも、課税最低限という意味合いの基礎控除の引き上げとセットで議論されるべきだろうと思います。

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